下町ハイボールとは
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下町ハイボールとは
「下町ハイボール」とは、「謎のエキス」と焼酎を炭酸水で割って、レモンスライスを浮かべたものです。
酒場によって、炭酸水を入れる順番や濃さにこだわり、それぞれお店ごとの味があります。
「下町ハイボール」ですが、一言で言えば「爽やかで飲み飽きない」味といえます。
ただ、その風味や味わいを比較できるものはなく、「下町ハイボール」は「下町ハイボール」としか言い表せません。
「謎のエキス」と焼酎の割合、そしてその飲み方によって色々な味の変化を楽しめるのが「下町ハイボール」ですので、和食から洋食までどんなおつまみにも合わせられる万能の食中酒です。
現在、ウイスキーハイボールと同様に「下町ハイボール」の万能性は多くの人を虜にする魅力を持っていると思っております。
歴史
「下町ハイボール」の歴史は古く、1950年代には、東京の墨田区や葛飾区などの下町酒場で飲まれていたと言われています。
元々は、「ウイスキーハイボール」の値段が高くて飲めない下町庶民のために生み出されたドリンクで、安い焼酎をいかに美味しく飲めるかという視点で作られ、下町周辺の工場の工員や男性労働者の間で広まっていきました。
同じ東京の下町のローカルドリンクである「ホッピー」は全国的に浸透しましたが、「下町ハイボール」は関東地区の酒場以外ではほとんどないほど、大変ローカルな飲み物です。
この「下町ハイボール」のローカル性は、「謎のエキス」を作っている天羽飲料の3代目社長さんが「隅田川から西には絶対に知れ渡らないように、向こうにお客をとられまいと、止めていた。うちの親父が一番初めにいった、秘密でやっていけよってことをかたくなに守っていたんです」と説明したように、天羽飲料2代目社長が、ローカルのドリンクにしたと言えます。
謎のエキスとは
「下町ハイボール」に欠かせないのが「謎のエキス」です。
「謎のエキス」は店独自のエキスであると言われ、そのミステリアスさが呑べえたちの心をくすぐっていました。
ただ、この「謎のエキス」は、市販されていて一般の人でも購入が可能です。そのため、地方に住んでいる人でもネットで手に入れられます。
「謎のエキス」の中で一番有名なのは、東京都台東区にある「天羽飲料製造有限会社」が作っている「天羽の梅」で、他にも数社がエキスを製造しています。宝酒造やアサヒは「下町ハイボール」の缶チューハイも販売しています。
しかし、このエキスは市販されているものであり、それさえ手に入れれば美味しい「下町ハイボール」を楽しめます。
上記した通り、焼酎や炭酸で割る割合によって味や飲み心地を変えたり、エキスを混ぜ合わせたり、味を足したりするなどの工夫をしている酒場も多いと言われています。
また、「謎のエキス」が長期保管に向いていないので、封を開けてすぐに「焼酎」と混ぜて保管をすることがほとんどですが、寝かせることでさらに美味しくなるとも言われています。